第1章 はじめまして
「………ネェ、なる…何か間違えた事言ったか?」
『ん、そうだね…間違えた事は言ってなかとよ。アレは先生の字たい、先生は大事にせんといかん。なるがあっとる。だけんな、東京で先生ばその字が原因で偉い人と喧嘩しちゃったんだよ。だからなるは褒めたつもりでも先生には少し悲しい言葉だったんだー。…意味、わかったか?』
「………うん。なる謝ってくる!」
『そか、じゃあ先生探しにいくべ』
「おう!」
俺は最低だ。
図星をつかれてキレるなんて
いい大人が子供相手に何やってんだ
「基本こそが一番美しいに決まってる。俺は悪くない」
「はぁ、ちょっとセンチメンタルになっちまったな」
「そーか」
独り言聞かれたあぁああ!!
「センチメンタルってなんだ?センチメートルならわかる」
「何の用だ?俺は謝らないぞ」
「?なんで先生が謝るんだ?なるが先生の嫌なことやったのに、……だから……えと………ごめんなさい」
「お…おい、お前は何も悪くないだろ…」
「ゆるしてくれるか?」
「…ぁあ…許すもなにも……」
「よかったあああ。許してくれてよかった!」
「………怒鳴ってごめんな、」
『清くんが謝った…」
「、………はぁ、ほら、さっさと立て」
『あ!夕日……』
「ほんとだあ!綺麗だな!」
「…………ぁあ。本当だ」