第3章 ひとりで悩まないで
智side
この間、検査した
潤のカルテをみていた。
智:「…はぁ…」
結果は、“悪化”していた。
このことをみんなに
伝えないといけないんだけど…
伝えづらい…
『弟さんのことですか?』
智:「…あぁ…あんまり、良くないんだ…」
『…そうですか。心配ですね…』
智:「…うん。」
重い足取りで家に帰る。
ガチャ…
智:「…ただいまー」
潤:「…さとにぃ!おかえりー」
潤が笑顔で迎えてくれる。
和と手を繋いで。
和:「…智にぃ、おかえり」
智:「ただいま。あのさ…」
和:「ん?なに?」
潤:「…さとにぃー?お腹空いたー」
智:「はいはい。…潤の好きなもの作ってあげるからね。」
どうしても
潤の病気の悪化のことは
言えなかった。