第5章 会いたくて
遠野 晶side
きょうちゃんに頼まれてお留守番中の僕は暇になってきたから先生の寝顔を見つめてた
遠野「まつげながーい。ほっぺたプニプニのツルツル〜」
寝てるのをいいことに先生の顔を触りまくる
それにしても、本当に可愛いな〜
このまま、食べちゃいたいぐらいに……
なんて思ってると先生が唸り出した
そして、小さく『魁斗……魁斗…』って泣き出した
遠野「え?先生?どうしたの?大丈夫?」
先生は問いかけに答えず
ボロボロと涙が零れ落ちる
僕、泣いた女の子扱いなんてわかんないよ〜
オロオロとしていると先生が何か「魁斗」以外の言葉を呟き始めた
遥『びわ……こ…………ないと…。。』
遠野「先生なんて?もう一回いって!」
遥『指輪…ど……あれが………。。』
指輪?
これかな?
僕は、先生が首からぶら下げてる指輪を先生の手に置いた
案の定、先生は泣き止み静かな寝息を立て始めた
遠野「よかった〜あのまま泣かれてたらきょうちゃん帰ってきた時大変だ……んっ!」
もう、驚きしかない。
頭が真っ白で何も考えられない。
えぇ⁉︎
先生の手が伸びてきて僕のほっぺた掴んだと思ったら……キスしてきて……えぇ⁈
軽く先生はキスをすると今度は僕を抱きしめた
遥『……帰ってきた。魁斗が……帰ってきた。』
魁斗…?
誰?先生はそいつと間違えて僕とキスしたの?
遥『魁斗。好き。好き。大好き。もう、私から離れないで!』
遠野「っ!」
イライラする!
先生!僕をみてよ!
僕は魁斗じゃないよ!
僕は!晶だよ!!
まだ、出会って約1日。
だけど、こんなにも先生が好きになってる
強く抱きしめていた先生の力が緩みまた、静かに寝息を立て始めた
遠野「先生、、、酷いね。。。でも…そんな先生が大好きだよ。」