第4章 ~喧嘩~
「・・・っ、矢駄っ!離せ・・・っん、」
政宗は、小十郎の腕から離れ様ともがいたが、顔を引寄せられ口を塞がれた。
「・・・っん・・・ こじゅっ、っぁ、んンっ・・・」
「・・・何?どうした、黒猫ちゃん・・・?」
「っぁ・・・はっ、ごめ・・・なさ・・・っ、」
小十郎の口付けから解放去れた政宗は、息も絶え絶えに謝罪した。
今の政宗は、黒猫の格好をして居り、耳や尻尾も細部迄拘った衣装の為完成度は高く、本物の黒猫其のモノ打が、サイズが大きいのか、袖丈からは指先しか見えて居らず、裾も引き摺る位長く、耳付きフードも、目元が隠れる位の造りに為って居た。
そんな格好をした政宗は、目頭を潤ませながら、小十郎を見上げて居た。
小十郎は其を無言で見て居たが、不意に政宗の首に手を伸ばした。
其に政宗は、身体を魚籠付かせて眼を瞑った。
打が、不意に感じた冷たさに、微かに声を漏らしたが、小十郎に又も口を塞がれた。
「・・・っぅ、んっ・・・こじゅ・・・ろぉっ、」
「・・・政宗・・・眼ぇ開けて良いよ・・・」
「・・・っん・・・・・・此は・・・?」
政宗は、小十郎に促されて眼を開き、小十郎が持って居た鏡で己の姿を見た。
すると首に、蒼い首枷が付けられて居り、中央からは鎖の様なモノが付いて居たが、胸元から先は無かった。
政宗は、鎖を弄りながら小十郎に話し掛けた。
「・・・小十郎・・・此は・・・?」
「俺のモノ打って証・・・気に入ったか?」
「・・・証・・・」
「因に、伴侶の証でも有る。」
「・・・・・・っ!!?」
小十郎は、政宗を抱き抱えてベットに寝かし
「・・・もう・・・只の口約束打何て、云うんじゃねぇぞ・・・」
「・・・・・・っぁ・・・」
「御前はもう・・・俺のモノだ、政宗・・・」
「・・・っ、小十郎・・・」
口付けしながら呟いた。
政宗は、小十郎が呟く甘い囁きに溺れ舞と、背中に腕を廻しながら受け入れた。
そして二人は、甘い夜に酔知れた。