第10章 過去と未来
俺が迎えにいってたらあんなことなかった
そうやって自分を責め続けてた
悟にもお前はわるくないって
言われ続けた
たしかにあいつの判断で事故は起きた
誰かを憎むことなんてできず俺はただただ自分を責めた
あれから月日がたつころには
俺は目標がみえなくなり
いろんな女をうけいれるようになった
あいつがいたころは
誰に言われようと
他のやつには近づかないようにしてた
そんなこともできなくなり
毎晩違う女たちが寄ってくる
拒否もしない俺は絶好の的だったんだろう
いつも女たちをあいつと重ねてしまう
おれは最低だなんて
こころでは思っていようとも、拒否なんてできなかった
きっと誰かのぬくもりをさがしているんだろう
誰かにすくわれたい
あいつみたいな温かい笑顔に救われたい甘えなんだろう