第10章 過去と未来
おれが正気に戻った時には
もうあいつはこの世にいなかった
あいつの両親が
俺らのところまできて
「ごめんなさい。
娘が・・・・こんなことに
あなたが黒崎さんよね?娘からたくさんお話きいてるの。
大好きだって、昔から仲良くしくれてるって
ありがとう」
おれは親御さんたちにお礼されることなんて
してないんだ。最後にあいつに
想いもつたえられないまま・・・
----------アァ!
はじめて、あいつとの想い出が
次々に頭にうかんだ
一緒にあそんだ日々
海、遊園地、ライブ、文化祭
たくさん笑顔みれた
俺はその場で座り込み
なきさけんだ
そっからのことは正直おぼえてない
おれがあいつの未来をつぶした
幸せもすべてうばったんだ