第10章 過去と未来
オーディション当日、あいつは俺のうたを歌ったんだ
俺は密かに成功を願っていた。
その時あいつから電話がきた
----------------プルル
「はい。もしもし?」
「あ、でたーーー!洋!私オーディションうかったよおおおおおおおおおお!」
「・・・・えっ。」
「えっじゃないよ。
歌ったらその時審査員だった人が・・・
これは・・・すごいっていって
私その場で合格って言われたの!すっごいうれしい!」
「ほんとか・・・俺嬉しい。」
「え・・・・嬉しい?」
「あぁ・・・ホントに嬉しい。」
「えっ・・・あ、いやいや。洋がそうやって素直に気持ち言ってくれたのに驚いただけ!
嬉しいよ!・・・クスン」
「おぃ・・・泣いてるのか?」
「・・・・・・ヒック・・・・ヒ
洋・・・・私嬉しい夢叶えられて。
洋の歌で合格したんだよ?
洋・・・あいたい・・・」
「ん?
お前の歌だからだ。
俺も・・・あ、会いたい」
「・・・・ふふ。
今から会える?
いつものところでまってるから。」
「わかった。」
-----------------プープー
俺は急いでこの気持ち直接伝えたくて走った。
そんなに距離は遠くなかったからだ。
そして、自分のあいつにむけた感情も
すべて伝えようと思った。