第10章 過去と未来
「おぃ」
えっと・・・ここは・・・私また寝ちゃったんだ
彩は目をこすりながら見渡すと
きっちりとメガネをつけ、パジャマの先輩が起きていた。
「せんぱい!熱さがったんですか?」
「おかげさまで。」
安心もしたが、なんだか恥ずかしく彩は
すぐに出ようとした。
「では、先輩も落ち着かれてるみたいなので
私はこれで帰りますね?」
「まて、おかゆと薬ありがとう。」
ニコ
いつもとやっぱり違う先輩の笑顔
「ふふ・・・でもお熱さがったばかりなので
動かないでくださいね。
それでは・・・あっ
先輩仕事もほどほどにですよ?」
-------------------ガチャ
私なんでこんなドキドキするんだろ
先輩は掴みづらいです。
でも、先輩と関わるといつも
心が閉ざされている
彼の抱えるものを気づいてるひとは
どれだけいるんだろうか