第14章 檻の中のきみ
-----------バタン
「先生!!!先輩が倒れちゃって息も苦しそうで・・・」
『あ、あなたたちどーしたの?!朝早くに!』
「先輩と二人で踊ってたらいきなり顔色悪くなって倒れたんだ。お願い、先生みて!」
「私からもお願いします!」
『あ、いえいえ。私はちゃんと病人は見ますよ?
あら、貧血かしらね。そっちのベッドに寝かせて晃くん。
足元すこしあげて。いま血圧計もっていくから』
「りょうかい!」
そうして晃は悟を抱えベッドまで連れて行った。
その頃、力をかすことができずにうろうろする彩だった。
『じゃ、あなたはちゃんと白河くんの隣にいてあげて?それが一番の癒しになるかもしれないから。』
先生はウロウロしている彩をみて
優しく声をかけた。
「は、はい!!!私なんかでいいでしょうか・・・」
『あなたが一番なのよ?きっと、あの子もほっとする。行くわよ。』
そういって先生は彩を連れベッドまできた。
そばで血圧をはかり様子をみる先生。それを見ていることしかできなかった彩。
ふと先輩の顔をみる
目から溢れる雫が流れていた。
汗かと思ったが先輩の涙だってわかったのはすぐだった・・・
『あら、血圧も戻ってきたわ。良かったわね。あなたたちの判断が助けたのよ?
これはひどい疲労かもしれないわね・・・
この子は昔から丈夫ではなかったけど・・・ここまで体使い果たしてるとこれからどうなるのか・・』
ふと先生の声から漏れる言葉。