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僕らのかたち

第13章 新たなステージ






---------------------キ-
屋上にあがり
フェンスまで歩いて行った。





いるかな。



綺麗に広がるオレンジの空。
あの時もこんな景色だったな。








「彩さん・・・・」

フェンスを反対側を振り返ると
そこにはオレンジ色の空と重なりあうように
彼がたっていた。




「しずかくん・・・まったかな?」


「いえ・・・僕も今さっききたばっかりなので平気ですよ。」








なぜかこの空間でいることに気まずくは感じなかった。




私は今の気持ちを伝えるだけ。



「あのね・・・」


「あの・・・僕」




ふふ


かぶっちゃったね。



「静くんのを先に聴く。」


「はい・・・僕この前のこと
ちょっと後悔してるんです。
覚えてますか?告白した日のこと。
これっぽちも自分ですら守れない僕が
誰かを愛するなんてことできるわけないのに・・・
なぜか体が動いちゃって黙っていられなくって。」



「うん・・・でも気持ちを伝えてくれたのは
すごいことだし、静くんは弱くなんかないよ?」


「ありがとうございます。彩さんはいつでも優しいんですよね・・・ふふ。



でも、決心したんです。今日彩さんの今の返事を聴きたいって。だから、お願いします。」











静くんもあのときのこと真剣に考えてくれていたんだ。
私も真剣に返さないと・・・


「あのね・・・私今は静くんの気持ち受け取れないの。



あこがれでもある彼が静くんだとわかって正直
すっごい嬉しかった。
彼の声がいつでも響く空間が幸せだなって・・・でも
その気持ちは恋愛かっていうと曖昧な感じで。



私はデザインをしてたくさんの人を幸せにしたくって
やっとここまできたの。今は自分のやりたいこと成功してみせるって気持ちでいっぱいなの・・・

だから、ごめんなさい。その気持ちは受け取れないんです。」


彩は必死に今の気持ちを伝えた。
返事が怖く、目をギュッと閉じおじぎをした。




「顔をあげてください。彩さん?」




静は彩の肩に両手をそえ体を起こさせた。


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