第9章 1週間の恋人
雅紀side
潤:「…ゲッホゲッホ…ッ…はぁっ…」
雅:「…この頃、だいぶ、体調悪いね…」
潤:「…今まで、調子が良すぎたんだ…」
そう言って、苦笑いする。
雅:「…智先生から、聞いたんだけど、彼女出来たんだって?」
潤:「…あ、まぁ…1週間だけだけどな…」
雅:「…1週間だけって…まさか…潤。」
潤:「……あと、1週間だって…」
雅:「…え…」
潤:「…来週の今ごろ、俺は、この世に居ないんだ…」
雅:「…ッ…そんな、悲しいこと言うなよっ…彼女は、残された彼女は、どうなるんだよっ…」
潤:「…雅紀、お前が付き合ってあげて…」
雅:「…ふざけんな…よ…俺、お前の、彼女の名前も顔も知らないんだぞ…彼女だって、そうだ。俺のこと、なにも、知らない…そんな、二人が付き合えると思ってんの?」
潤:「…大丈夫だよ。ゆきとまーなら。」
雅:「…いやッ…いやッだよっ…潤ッ…死なないでッ…」
潤:「…雅紀。ありがと、ねっ…大好きだったよ。お前は、俺にとってたったひとりの親友だからっ…」
雅:「…潤ッ…潤ッ…」
ただ、泣くしかなかった。