第56章 わたしたち
ピピーッ
梟谷と音駒の試合が終わったことを知らせるホイッスルが鳴り響く
そして、生川と烏野も試合を終えた
大地さん
「フライング一ッ周ゥーッ!!」
クロ
「……ペナルティを熟す姿に異様な貫禄……」
海さん
「前回の遠征も含めて他の何倍もペナルティやってるもんな……」
田中さん
「くそっ!最後まで負け通しかよっ………!」
葵
「っ………」
肩で息をしながら無言になる私達
そこへ
大地さん
「お前等頑張れ……
生き残るんだ……」
田中さん
「………?大地さん……?」
床に手をつく私達のそばに歩み寄ってきたのは大地さん
立ち上がる私達
大地さんは辛辣な顔をしてから、すこし躊躇うように口を開いた
大地さん
「これは……
偶然聞いた話だから黙っておくべきかとおもったんだが……」
田中さん
「な…… 何スか……!?」
大地さん
「この練習試合全部終わったら―
監督達のオゴリでバーベキューらしいぞ……」
田中さん
「B(バー)」
西谷さん
「B(ベ)」
日向
「Q(キュー)ーッ!!?」
葵
「おおう………!!」
すっごく夏らしいではないか!!
いや〜、今季練習やら何やらで夏らしいこと、花火とか水風船ぶつけあったりとか、とにかくはっちゃけられないんじゃないかって思ってたからとにかく嬉しい
ん、何か聞こえ……
葵
「わっ!?」
田中さん、西谷さん、日向が列を成し汽車のようにシュッシュポッポーとでも言いたげに前進していく
その後ろでは、影山がそぞろとついていく
「「「お肉 肉 肉 お肉 肉!
合わせて肉 肉 お肉 肉!
お肉万歳元気百倍フゥッフゥーッ
ハレールヤー ハレールヤー」」」
コワッ!!
何あれ、大丈夫かな!!?
繋心が皆を呼び出した
繋心
「とにかくお前等がやろうとしてる新しい事、一発でも気持良く決めて来い
あとは毎回言ってるが、梟谷の四番に気持ちよく打たせてやるな
………結局ペナルティ三昧の合宿だけど、最初の遠征から比べたら皆、何かしら変わってるはずだ
ここらで一発、気持よく勝ってウマイ肉を食おうぜ」
『おおっしゃあああ!!!』