第55章 そして少年少女は気付かされるだろう
約三週間ぶりに、変人コンビが再起動した
二人とも、自分の力を高めるために走っていく
その背中を見て私は、悩んだ
(私は何をすればいいんだろう……)
私のそばで、やっちゃんが影山と日向の背中を見ながらニコニコ笑っている
強くならなきゃいけないのはわかってる
けれど、どうすればいいのかわからない
合宿始まってのことを思い出していく
葵
「サーブ………スパイク………レシーブ………
……窮地………」
やっちゃん
「津田君??」
やっちゃんが不思議そうに私の顔を覗きこむ
影山は、チームの一員となって今力を磨いてる
当たり前のことだけど、昔の影山に比べるとそれはとても考えられないことらしい
前に日向が言っていた
葵
「窮地からの助け舟
やっちゃん
影山ってどこで練習するかわかる?」