第50章 各々の休息
休憩が入り、タオルをとると自分の携帯にメッセージが送られていた
葵
「げっ……」
「なになに??もしかして、カレシ???」
ニヨニヨした顔で私の隣に立って携帯を覗きこんでくるチームメイトの友達
彼女の名前は水城 朱鳥(アスカ)
私がまだここにいた頃、チームメイトであり、友達でもあった
他の子たちは皆、成人したりして、知り合いなのは朱鳥だけだった
友達が居てくれて、私の心も大分軽くなった気がする
葵
「彼氏じゃないよ朱鳥
ウチの学校のバレー部のライバルの主将」
朱鳥
「え、でもこの人男の人だよ?
男の人が女バレの主将??どういうこと??」
葵
「あっ、えーとまだ朱鳥には言ってなかったね
私、今男バレの一員なんだ」
朱鳥
「マネージャー?」
葵
「ちがうちがう
プレイヤーとして」
朱鳥
「うえええええええ!?!?
なにそれハーレムじゃん!逆ハー!!」
葵
「なにいってんの。
大変なんだよ?女だってバレないようにするの」
朱鳥
「ま、まさか
男装して学校行ってるの!?」
葵
「え、そうだけど?」
朱鳥
「葵、昔はホントバレー好きなんだなって思ってたけど……
まさかそこまでとは……」
葵
「ねぇ、これ何て返せばいいのかな」
そこには影山が及川の前でお辞儀をして、及川はカメラ目線でピースをしている写真が送られていた
続けて「見てみて~☆飛雄、及川さんに頭が上がらないの図!」とメッセージが送られている
朱鳥
「この人イケメンさんだね〜」
葵
「顔は、ね」
そろそろ練習再開するし、どーしよ……あ
葵
「朱鳥、ちょっとこっち寄って」
朱鳥
「え、こう?」
葵
「ん、ハイ チーズ」
朱鳥
「んえ!?チーズ!」
パシャリ
これを送ろう
そして、「私の親友朱鳥ちゃんとのツーショットの図ー」と追加して送信した