第48章 ほどけぬ糸
中学3年になると、幼なじみの中で一番年少の葵が同じ中学に入ってきた
研磨が1年前入ってきたように、まだ着慣れない制服を身に纏って、アイツは嬉しそうに微笑んだ
葵
『えへへ、クロと研磨とまた同じ学校に通える』
部活ももちろん3人ともバレー部だ
俺と研磨は男バレ、葵は女バレ
小さい時は研磨と一緒に俺に隠れて初対面の人には何かと失礼なことをしてきた奴だったが、今はそんな面影はなかった
俺は、これが葵が成長した証か、それともプロの世界で大人達に揉まれたせいかわからなかった
でも、俺はそれを成長した証だと受け取った
内心、ハラハラはしていたがそんな心配はいらなかったみたいで葵の中学ライフは順調そうだった