第35章 after game
チョココロネも半分食べ終わり、残りは一番チョコの多いところになった
葵
「旭さん……」
旭さん
「なに?」
葵
「伊達工………怖いですか?」
旭さん
「…………」
葵
「デリカシーないこと言ってすみません
………でも、壊せない壁なんて
ないんじゃないですか?
自分は、そう信じてます」
旭さん
「津田はさ、怖くないの?
止められそうっ、とか……
潰されるとか……」
葵
「怖いですよ?
怖いけど、怖がってちゃ何も出来ない」
旭さん
「!」
葵
「小さい時、一度潰されたんです
スランプにもなってしまって………
投げ出したいって、思いましたね
でも、投げ出しても、バレーボールさえ見たくなくても
やりたいって思ったんです
どうしたらいいか分からなかった
上手くいかなくて、ムシャクシャして
でも、仲間がいる
支えてくれる人が必ずいる
せっかく励ましてもらってるのに、何もしないで立ち止まってるだけじゃ
その人達の想いって、無駄になると思ったんです
だから、何かしら動いてみて打開策でも見つけて
壁を壊そうって、思ったんです
でも、まだ壁を壊せてないんですけど
いつか必ず、壊します
旭さん、伊達工業という壁を
壊して、勝ちましょうよ」ニッ
旭さん
「………おぅ
津田の言葉って、不思議だな
なんか、勇気が出てくるよ」
葵
「そうですか?」
そう言って、最後の一口を食べる
旭さん
「あ、津田」
ーーーーーグイッーーーーー
葵
「!?」
旭さん
「口にチョコ、付いてた」
葵
「あ、ありがとう………ございます///」
(ひぇええ////
唇触られたっ///)