第23章 SIDEの自分
武田先生
「ああっ また返すので精一杯……
どうすれば上手く行くんでしょうねぇ〜」
葵
「仕方ないんじゃないですか
まだ始めたばかりですし」
繋心
「……初めてのプレーをすぐできないのなんて当然だ
でも
どんなことだって "やってみる" から始まるんだ」
葵
(…………)
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お父さん
「いいか、葵
何事もまずはやってみなきゃ始まんねぇ
最初からビビってちゃあ、何も進歩しねーんだ」
葵
「……でも、出来ないかもしれないよ?」
お父さん
「出来なかったら努力すりゃあいいんだよ
最初っから、出来るやつなんざいねぇ
出来たらそいつは天才だ」
お母さん
「何事も努力が大事よ
出来る出来ないは後のはなしよ
成功は喜びのおまけみたいなものよ」
葵
「………??
よくわかんないけど!わかった!!」
お父さん
「それはわかってねーじゃんかよ!」
葵
「えへへ」
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小さい頃、そんな話したっけ…
あの時はわからなかったけど
おまけの意味はわからなかったけど……
今ならわかる
今の日向の状況がそうなのかもしれない
思い出に浸っていたから繋心の話聞き流してしまった
日向が飛んだ
葵
(!!!
ブロック避けた!)
ボールは
コートの外に叩きつけられてしまった
葵
「惜しいな………
でも、凄い……!!」
その姿は、正に小さな巨人のようだった