第14章 もう一人の天才
日向の顔が、突然引きつる
後ろには、物凄い形相で睨む影山
隣の月島はやや、笑ってる
葵
(でたww
激おこじゃないか!)
影山
「……なにボケェーっとしてた……試合中に……」
座り込んでいた日向もばっと立ち上がる
日向
「あ
う
あ〜〜………」
葵
(蛇に睨まれたカエル……(笑))
影山
「……俺は知ってるぞ……」
葵
(なんか怖いな、そのセリフww)
影山
「『エースはかっこいいけど自分の一番の武器が囮なんて地味でかっこわるい』
『自分に東峰さんみたいなタッパとかパワーがあればエースになれるのに』」
日向
「そっ、そんなこと思ってない!
………くも……ない……けど」
声が小さくなっていく日向
影山
「……エースが居るってわかってから興味とか憧れの他に――
嫉妬してたろ」
葵
「…………」
日向
「!……」
影山
「試合中に余計なこと考えてんじゃねーよ」
日向
「…………………羨ましくて………何が悪いんだ……
もともとでっかいお前になんか
絶対わかんないんだよ!!」
日向が影山に怒鳴る
葵
「………ひなt(ムグッ)!?」
月島
「君はちょっと黙ってた方がいいと思うよ」
葵
「………っ」
脳内で、昔見た春高の小さな巨人を思い出す
小さくても、誰よりも飛んでいた
点を稼いでいた
それを一番わかっているのは、日向
あなたでしょう?