第3章 1日目
教室に入ると、知らない狐が1匹座っていた。
席も一つ増えている。
「あの子かな?転入生って」
あたしは、ボソボソと二匹に話しかける。
「転入生と新入生の違い、やっとわかったんだ~」
鉄華が茶化す。
「もう、ここまで来てまだそれ言う!?いい加減しつこいよ、鉄華」
かぐやがツッコミをいれる。
すると、その狐が少し笑った。
どうやら、聞こえていたらしい。
そのとき、先生が教室に入ってきた。
「タマ、かぐや、鉄華、はよう座らんかい!まだなんも分からん転入生待たせてどうするんじゃ!」
『はーい』
ガタガタと音をたてながら、それぞれ自分の席に座る。