第3章 1日目
「とりあえず自己紹介からな。ワイの名前はじろ吉じゃ!まぁ、ほとんどの生徒は『先生』と呼ぶけぇ、名前で呼ばれたこん無いんやけどな」
少し間が空く。
「……黙ってないではよう進めろや!」
と言われても、まだ誰もこの先生についていけてない。
四匹ともポカンと口を開けているだけだ。
「もうええわ。ほれ!そこの狐!自己紹介せぇや!」
「えっ!?ははははい……」
狐が立つ。
あれ?尻尾が増えてるような……。
「えっと…右近(うきん)です。よろしくお願いします…あっあと……」
見間違いではなかった。
やはり、だんだん増えていく。
かぐや、鉄華も気づいたようだ。
「あれ…もしかして…」「えっ、でもまさか……」
「九尾です」