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チイサナイキ
第2章 出会い
虎があと数十センチ先まで来た。
椎菜は死を覚悟して目を閉じた……。
そのとき、
頬に生温かい感触があった。
『え?』
椎菜が不思議に思って目を開けると、その虎はもう一度椎菜の、頬を舐めた。
『………グルルル』
甘えたような目でこちらをみてくる。
喉を撫でてやると目を細めた。
よく見ると虎の毛並みはよく見る黄色ではなく、橙色に近い赤色であった。
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