【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第49章 *また逢えた……【虹村修造】*
……忘れ物を渡して用が済むと長い沈黙がやって来た。
何か話さないと帰られそうだと思っても良い話題が見つからない。
けど聞きたい事は山程ある。
オレをどう思ってるかとか、
どうして虹村って呼ぶのかとか、
なんでメモにあんな事書いたのかとか……
空港で働いてる理由もやっぱ気になるし、
今男いるのかどうかも気になる。
「えっと……本当にありがとうございました。ずっと居るわけにはいかないので……か、帰りますね」
「待てよ」
アヤフヤなままにはしたくないし、何よりオレの中で区切りがつかない。
だからオレはの手首を掴んで引き止めた。
今ちゃんとハッキリさせておきたくて。
「虹村さん…?」
「……まだ帰んな」
「でも迷惑じゃ……」
「迷惑なのは……どっち付かずのお前の気持ちだ」
「え…?」
「オレとの間に壁作って遠ざかったかと思えば近づいて来る。何考えてんだ?オメーは」
「それは……」
「何であんな事書いた?何でオレを虹村って呼ぶ?わかんねぇんだよ、お前の気持ちが」
「……」
「こっちから離れておいてこんな事言うのはおかしいかもしれねぇけど……」
「……っ」
「オレはお前の事……片時も忘れた事はなかった……」