【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第49章 *また逢えた……【虹村修造】*
『きゃぁ!何ですかこれぇ!』
『うおっエロ本…!隠さねぇと!』
『もう見ちゃいましたよー!』
『虹村さーん、食器も仕舞っちゃいますねー!』
『おー!サンキュー』
2人バタバタしながら次々とダンボールをカラにして、ある程度生活出来るようにまで片付いた。
長旅で疲れていた筈なのに、ここまで一気に整理出来るなんて……これものおかげか。
と思い振り返ってみると……は目を閉じてスヤスヤと寝息を立てていた。
「Zzzz」
「寝たのか……」
時計を見てみれば日付が変わっている。
仕事もして片付けもして、オレより疲れてるのはこいつだよな……と申し訳なく思う。
飯食ってない、風呂入ってない、着替えしてない、化粧したまま。
とりあえずなんか食った方がいいんじゃないかと思って、を起こそうと肩に手を伸ばすけど……
そこには触れなかった。
「っ……」
空中で握り締められたオレの手は後退り、代わりに毛布を引っ張ってこいつの身体を包んだ。
ピクッと反応する姿も、可愛い寝顔も本当に愛おしくて……の唇に顔が少しずつ引き寄せられてしまう。
「……バカかオレは」
今キスしたって卑怯なだけ。
きっと罪悪感も残るだろう。
思い留まれて良かった……。