【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第48章 *もう会えない……【虹村修造】*
さんside
「これが1番いいだろ……」
「勝手に決めないで下さい!まだ試してもいないのに……修造は私が堪えられないとでも思ってるんですか?!」
嫌だ……声を荒々しくしたくない。
自分がしがみ付けば付く程、修造の眉間のシワが濃くなっていってるのが分かるのに。
追い詰めたくないのに自分の要求ばかり押し付けるなんて……私は何て嫌な女だろう……。
「……おー、思ってるわ」
「そんな私は…!私は修造じゃなきゃ…っ」
ダメ、泣いちゃダメ……。
これ以上困らせるな。
修造だって辛い思いをしている事くらい理解出来るでしょう…?
私の為に別れようとしてくれてるって……無理矢理にでも受け入れなきゃまた修造が泣いてしまう。
それは……させたくない。
自分は嫌われたわけじゃないんだ、それに比べれば全然マシだと思え。
笑って安心させろ。
分かりましたって頷け。
「……すみません」
「……」
「私なら1人でも大丈夫です…!こっちで元気に頑張ります!だから……だから…っ」
「っ……」
「別れましょう…!」
私は今……ちゃんと笑えてるだろうか。
「別れましょう」の言葉に対してはおかしい表情だけど、修造を不安にさせたまま行かせたくない。
自分は大丈夫だって……強いって……
修造が居なくてもやっていけるって安心させなきゃ。
「ねっ…!先輩っ…!」
〝嫌だ……お願い、行かないで……〟
そう言ってしまいたくなるのを堪えて……。