【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第48章 *もう会えない……【虹村修造】*
言いたくない事を言った時の心苦しさは尋常じゃない。
お前は自由だという事は……別れようと言っているのと同じだ。
オレはに鍵を付けたまま行きたくない。
何万キロも離れているアメリカと日本じゃ……幾ら想い合っていても厳し過ぎる。
「……もうオレの事は忘れろ」
「嫌です!忘れたくない…!ここから想ってちゃダメなんですか?!」
「ダメだ。辛い思いすんのはオメーだぞ」
「私なら大丈夫です!修造じゃなきゃ嫌だ…!」
「っても会えねぇだろ!オレに会えなくてもお前はそれで平気っつーのか?!」
「はい!!」
「っ……なんでだよ……」
こいつが浮気するような奴じゃないのは分かってる。
コクられても「私には虹村先輩しか考えられないないので」って決まり文句みたいに言って断っていたらしい。
「何言ってんだあいつは!」なんて怒ったフリをしたりしてたけど……本当は嬉しかったんだ。
オレは目つきが怖いからってよりはコクられた事はない。
けどやっぱ似たようなセリフを言って断ってた。
〝オレには大切な女がいるから〟
を思い浮かべてこれからも言い続けていきたい。
だけどいつ迎えに行けるかも分からない中で、ずっと〝虹村の彼女〟っていう肩書きでこいつを拘束していたくなかった。
なのにこいつは……
「忘れろなんて言わないで下さい…っ」
こいつは……オレから離れない。