【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第48章 *もう会えない……【虹村修造】*
虹村side
あったけぇ……。
はどうしてこんなにあったけぇんだ……。
手放したくない。
いつまでも側にいたい。
抱きしめていたい……。
そんな素直な気持ちばかりがオレを埋め尽くしていく。
こんな事になるなら初めから惚れたりしなかったのに……と、チラッと考えたりもした。
けどこいつと過ごした時間は充実していて……オレにとってかけがえのないものとなった。
楽しかった……本当に。
がいなかったら味わえなかった。
「っ…………」
「はい……」
「クッ……」
……でももう終わりだ、言え。
全てをこいつに話すんだ。
アメリカに行く事。
いつ戻れるか分からない事。
お前を縛っておきたくない事……。
ありのままを話せ。そして覚悟しろ。
から涙が溢れる事を……。
「オメーに話がある…っ」
「はい……」
「オレは……来週日本を発つ……」
「え……」
「オレも行くんだ……アメリカに……」
「お父さん……ですか…?」
「おー……もう大分前から決まってた事だ……」
「そんな……どうして今まで……」
「言えねぇだろ…!お前が泣くと思って……どうしても言えなかった…っ」
「……」
「今日まで黙ってて悪かったと思ってる……でも……これでお前は自由だ…っ」