【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第48章 *もう会えない……【虹村修造】*
「本当に良かったのか?1日遊園地で」
「はい!もう満足しました!」
「ったく……遠慮してたんじゃねぇだろうな」
「してませんよ。これから幾らでもまたデート出来るじゃないですか。それより外見て下さい外!夜景が綺麗ですよ!」
「……おー、そうだな」
〝これから幾らでも……〟
この言葉がオレの胸に深く突き刺さった。
はオレとの未来があると信じてる。
一体お前はどんな未来を描いてるんだ…?
出来上がってる想像図にオレはどこまで出演してる…?
5年先か?10年先か?
それとも……一生か…?
悪いけどそれは叶わない。
オレは今日までしか登場しないから。
本当は応えてやりたいんだけどな……。
「あ!観覧車てっぺんですよ!せんぱ……んんっ…!」
でもそれは無理だから……せめて今日の分のページ前半は良い思い出で埋め尽くさせてあげたい。
無駄かもしれないけど、お前が1人になった時「あの時は楽しかったな」とも思えるようにしてあげたかった。
「……したかったんだろ?ここでキスするの」
「っ……はい……」
「1回じゃ足りねぇってツラだな」
「そ、そんな…!」
「オレもだから……動くなよ」
「せんぱっ、ん…っ」
だからオレはこいつを抱き寄せてキスをする。
冷たくなんて出来ない。
オレもこいつの事好きだから。
本当は離れたくないから。
結局ワガママやってんのは自分自身かもしれない。
けどオレがお前に残してやれるのは〝思い出〟しかないんだ……。
「この後オレんち来いよ……」
「は、はい…っ」