【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第47章 *切ない試練【黄瀬涼太】*
「好き」って言葉がこんなに幸せを感じさせてくれるものなのかと初めて知った瞬間だった。
後悔、孤独、悲しみ、辛さ……
それらでクタクタになっていた心に染み渡って癒されていく。
オレも好き、大好き。
離れていた年月分の想いが、まるで器に注ぐ水が溢れ落ちるみたいに溢れてくる。
どうしようもないくらいに。
「っち……」
「んっ…!」
「ハァ…っ、まだ……」
「んん…っ!」
その想いのままにした懐かしいっちとのキス。
高ぶった感情をぶつけるように激しくしてしまう。
好きで仕方が無いから、求めても求めても足りなくて何度も角度を変えて交えるオレ。
落ちて行く唾液なんて構ってられない。
多少息苦しくなっても気にしていられない。
空白だった時間を埋めたくて……っちをまた愛したくて……
「っち……もっと触れさせて欲しいっス……お前を愛させて……」
オレは誘う。更に甘くなれる場所へ。
月明かりだけが照らす寝室に頷いてくれた彼女を連れ込み、っちを寝かせ、そして身体の上からキスの続きをした。
こっちがっちの頭を抱え込めば、こいつはオレの首に腕を回してくれる。
もっと他の部分にも熱を分けたいと思うけど唇が離れなくて、オレはこのままっちの服へと手を伸ばした。
少し指先が震える。