【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第47章 *切ない試練【黄瀬涼太】*
黄瀬side
「ハァ……やっぱマネージャーに怒鳴られたっスわ……」
OA終了後、オレは控え室で起きた事を思い出しながら帰宅していた。
「台本にない事を勝手にやるな!」って散々怒られたのだ。
今頃奴は尻拭いをしにあちこちを駆けずり回っているだろう。
その点に関しては申し訳ない事をしたと思う。
でも後悔はなかった。
「届いたっスかね、っちに……」
オレは番組が終わって直ぐにスマホを確認したけど、っちらしき人からの連絡はなかった。
もしかしたらってちょっと期待してたから落ち込んだけど。
「えっと鍵鍵……あれ…?」
必ずしも見てたとは限らないし、速攻で反応してくれるわけないかと苦笑していたら……
マンションの下で蹲ってる1人の女の子を見つけた。
夜も遅いし、危ないなと思って近付いたオレは声をかける。
「どうしたんスか?大丈夫?」
「っ……涼太ぁ……」
「えっ、っち…!」
オレは目を思いっきり見開いた。
まさかっちだったなんて。
もの凄く弱々しい雰囲気を漂わせているっちをよく見てみれば目の周りが赤くなっていた。
ここで1人泣いていたんだろう。
「どうしたんスか…!何が……」
「涼太っ…!」
「わっ!っち?!」
「会いたかった…っ」