【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第46章 *主将、鼻血を出す【笠松幸男】*
「つか何だよこの写真。森山の奴完全にカメラに向かって手ぇ上げてんじゃねぇか。しかもキメ顔で」
「森山先輩、私の居た場所に直ぐ気付いたんですよ」
「ったくあいつは……」
写真を見て2人で試合を振り返りながら過ごし、時が過ぎていく。
静止画とはいえかなり上手く撮れてるから、あの時の光景が鮮明に思い出されて色々と課題が見えてくる。
は客観的に意見を言ってくれるし、「確かに」と納得する事が多くて……オレにとったらとても良い時間だった。
けど……
「あっ!この写真私1番好きなんです!」
隣りに座ってるこいつが自分に向かって少しずつ近寄ってきているから……ドキドキする。
多分は気付かずに距離を縮めているんだと思う。
楽しそうに写真を眺めているから。
でもオレは……気になってしょうがない。
手を伸ばせば抱き寄せられる。
もう少し近付けばキスも出来る。
何でも出来てしまうこの絶妙な距離が……オレを更なる緊張へと導くのだ。
「先輩?どうかしましたか?」
「ち、ちけーよお前」
「え?あっ…!」
「すみません」と、前のめりになっていた姿勢を正したこいつは頬を赤く染めている。
そういう顔をされるとこっちも照れるし、可愛過ぎて抱きしめたいとか思ってしまうからやめて欲しい。
実行する勇気がないのに気持ちだけどんどん先に行くから……
正直しんどい。