【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第44章 *沢山のありがとう【黄瀬涼太】*
意見を求めると、っちは顔ごとオレから視線を逸らした。
追い掛けて覗き込んでみればまた逃げられる。
これでは「嫌」とは捉えられない。
「ダメっスよ、そうやって誤魔化してばかりは。オレを見て」
「っ……」
頬に手を添えてこっちに向かせてみるとバッチリ目が合った。
その顔はオレのもう一つの欲を更に膨張させてくる。
けどここは先ずキスからだ。
慌ててはいけない。っちを不安にさせない為にも。
「イエスかノーかだけ聞かせて……」
「え、えっと……イ……」
「うん」
「イ……エス、です……」
「そっか、ありがとうっち。嬉しいっス……」
触れていた手の親指で頬を撫でると少し肩を丸めるっち。
恥ずかしそうにされると可愛さが増すからオレにとったら大変危険、&崩壊注意なのだが。
けどこれでやっと進める。
一回とは言ったものの、果たしてそれで済ませられるのか。
「目……はもう閉じてるっスね、ギュッとだけど」
「す、すみません…!」
「ねぇっち……する前に一ついいっスか?」
「なんですか…?」
「その敬語……なしにして欲しいんスけど……」
「あっ……すみません、初めて会った時からの流れで……」
「じゃあなしにしてくれる…?」
「は、はい……」
「こーら、なってないっスよ」
「あ……えっと……う、うん……」
「クスッ……ありがとう、っち……」
「んっ……」