【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第44章 *沢山のありがとう【黄瀬涼太】*
そこで何度目かのキスシーン。
これ以上観たらマズい気がして……オレは画面から目を離し、チラッとっちを盗み見てみた。
そうしたら……DVDよりっちの方が見たらマズかったわけで。
顔真っ赤にしながら観てるから……もう可愛くて可愛くてしょうがない。
「っち」
「はっ、はい!」
「顔真っ赤っかっスよ…?」
クスクス笑いながら声を掛けてみたら更に赤みがパワーアップ。
もう画面もオレも見られないらしく俯いてしまった。
そんなっちをちょっと弄ってみたくなって、オレは彼女を覗き込んだ。
「もしかしてっちもキスしてみたいんスか?」
「えっ…?!」
「ははっ、なんスかその反応」
「いえあの……私は別に…!」
「じゃあどうしてあんな真剣に観てたんスか?こんなに真っ赤になっちゃって」
「そ、それは……」
「もししてみたいって思ってくれてるなら……オレは嬉しいんスけどね」
部屋に2人きり。
隣に座って、直ぐ近くには可愛いっちの顔。
こんな状況でよく抑えられてるなと自分を褒める。
オレはキスしたいって前から思ってたから、今の雰囲気を使って少し遠回しに自分の気持ちを伝えてみた。
っちはどうやら分かってくれたみたいで、「えっと……」とか「その……」とかばかり言って落ち着かない。
「嫌じゃないなら……1回してみねぇっスか?」
「えっ…!」
「どうっスか…?」