【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第44章 *沢山のありがとう【黄瀬涼太】*
「バンパイアのお話なのに……全然怖くなくて……引き込まれますね、黄瀬くん……」
「ちょっとっち…!」
「へ…?」
「入り込んじゃって……無理して話さなくてもいいっスよ?」
「っ……ご、ごめんなさい……」
鑑賞場所はっちの部屋。
オレんちだと、幾ら送るとはいえ帰るのにまた外を歩かせなければならないから。
それにしても……
っちは画面から目が離せないみたいなのに、黙ってるのも悪いと思ってるのか話し掛けてくれるからちょっと面白い。
真剣に観ている彼女の横顔にクスッと笑ってオレも視線を戻すけど……
内容が結構濃厚で。
人間と愛し合うヴァンパイア……切なくて甘い話だ。
で、愛し合うとはつまり……キスの場面とかあるわけです。
その先の描写も出て来るわけです。
オレは「あー……いいなぁ……」って思いながら観てる。
キス?まだしてないっスよ。
セックス?キスもまだなのに出来るわけないじゃないっスか。
っちの事を考えてずっと封印してきたオレの欲。
無理には絶対させたくないから今直ぐどうこうって話じゃないけど……
やっぱりしたいなと思うオレもまた……狼と変わりはない。