【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第44章 *沢山のありがとう【黄瀬涼太】*
「っち、DVD観ねぇっスか?」
「何か観たいのあるんですか?」
「ちょっと前に出たやつなんスよ。前借りに行ったら全部なくて」
「いいですよ。じゃあお店に寄ってから帰りましょう」
オレ達の気持ちが通じ合った日から更に時は過ぎて、順調に半年を過ぎた今日この頃。
2人仲良く手を繋いでレンタルショップへと足を運んだ。
手を繋ぐくらいならっちも怖がらずに絡めてくれる。
ちっちゃくて可愛い。
「あ!これっスよこれ!」
「後1枚しかないです!黄瀬くん、早く死守して下さい!」
「ああそうっスね!…………よし、完璧っス!」
「ふふっ、良かった」
笑う顔もよく見せてくれるようになったし、少しはオレの愛のおかげで癒せてあげられるかな?と安心する。
でも二つ不満があったりするわけで。
気付いてると思うけど……今だに敬語なのと、黄瀬くんって呼ばれてる事に不満。
っちのペースがあるからと思って言った事はなかったけど、そろそろやめてくれたらなーって考えてる。
「どういう映画なんですか?」
「実はオレもよく知らないんスよ。モデル仲間が良かったよって言ってたから気になって」
「そうなんですか。でも楽しみですね」
「そうっスね」
けど流石にもう半年過ぎてるわけだし……ちょっとはお願いしてみようかなと密かに思ってるオレ。
っちに「涼太」なんて呼ばれた暁には……
嬉しくてぶっ飛ぶかもしれないけど。