【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第44章 *沢山のありがとう【黄瀬涼太】*
さんside
まさか黄瀬くんから告白されるとは思わなかった。
私を送ってくれるのは……「危ないから」って、あの時みたいな事にならないようにしてくれてるだけだと思ってたから。
何度助けを呼んでも誰も来てくれない。
狭い路地裏で押さえ付けられて怖くて仕方がなかった。
そんな時現れた彼に私は恋をして……今までずっと隠して来た。
容姿とかそんなんじゃなくて、私を助けてくれた黄瀬くんがとてもかっこよく見えたから。
でも襲われたって現場を見られて……しかも乱れた姿まで見られてしまっているから告白なんて出来なかった。
なんか変に恥ずかしくて。
それに……
「でも私は……汚い……ですから……」
見ず知らずの人に触られた自分はとても汚い。
そんな私が黄瀬くんの彼女だなんて相応しくない。
だからせめて一緒に帰るくらいは許してほしかった。
図々しいかもしれないけど……苦しい事にどんどん好きになっていってしまって……抑えられなかった。
「お気持ちは嬉しいです。でも私は黄瀬くんに触れる事は許されません……」
「どうして決めつけるんスか?」
「だって……知らない人に身体触られたんですよ…?!何度お風呂で身体を洗っても、あの時の事は綺麗に流せないんです…っ」
「……」
「だから……黄瀬くんの気持ちには応えられな、」
「汚いって思うなら……好きなんて言わないっスよ」