【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第44章 *沢山のありがとう【黄瀬涼太】*
正直断られたらどうしようかと思った。
後に聞いてみたら交番には行きたくないと言われてしまったし。
親に知られたくないらしい。
でも所々汚れている今の格好じゃ絶対何があったのか聞かれるだろう。
「ここです、ありがとうございました……」
「大丈夫っスよ」
「あの……お名前は…?」
「黄瀬涼太っス。同じ海常生っスよ」
「あ……はい、制服が……」
「キミの名前も聞いていいっスか?」
「私はです……」
「さんっスね!覚えたっス」
「はい……」
「ちなみに何年っスか?オレは1年っス!」
「わ、私もです……」
「同じっスね!部活は?オレバスケやってるんスよ!……あ」
さんはさっき辛い事を経験したばかりなのに、ついいつものテンションで話してしまった。
オレ空気読めてない。
「ごめん」って頭掻いて謝ったけど、さんは黙ったままオレを見るだけで何も言ってくれなかった。
「あー……ホントごめん。オレ何やってるんスかね……」
「クスッ」
「え…?」
「黄瀬くんて面白いんですね。ふふっ」