【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第42章 *オレとお前【青峰大輝】2*
「負けたのか……オレは……」
けどオレは負けてしまった。
不思議と涙は出ずに、ただ苦い思いを噛み締める。
……そして〝この場所にが居なくて良かった〟と思った。
あいつはいつも勝ち続けるオレしか見ていなかったし、そんなオレをかっこいいと言ってくれてたから。
こんな姿見せなくて済んで……本当に良かった……。
「青峰君、皆の所に戻ろう?」
「なあさつきー、明日暇か?」
「え?ま、まあ……」
「買い物付き合ってくんね?」
それから1人外で寝そべってたらさつきが来て……明日一緒にバッシュ買いに行こうと誘った。
今まで練習なんてして来なかったけど、今日負けて考えが変わった。
バスケがしたくてしょうがない。
オレに勝てるのはオレだけ……。
けどオレより上が居て……そんなセリフ言ってられなくなった。
「どうなんだよ」
「それより早く戻ろう?!ねっ?!」
「あ?何慌ててんだよ」
「い、いいからっ!早く!」
「バッ…!引っ張んじゃねぇよ!」
明らかにおかしいさつきの態度。
オレが買い物に誘った事が珍しくて驚いてるのだと思った。
でも違った。
グイグイ引っ張られて今吉さん達の所まで戻ってみたら……
居たんだ、が。