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【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】

第42章 *オレとお前【青峰大輝】2*




この日、オレはテツのとこと試合だった。


居ないと分かってても観客席を見渡してしまうのは癖。
今までもそうして来た。

まあ……この観客数では居たとしても見つけるのに苦労するのだが。



「おったかー?ちゃんは」

「いいだろ別に」

「青峰て案外繊細なんやな」

「あ?」

「今相当ガッカリしとるやろ。あかんでー、試合にまで持ち込んだら」



この腹黒メガネの前では何もかも見透かされるから気持ち悪い。


確かに……ガッカリとした。

本当は内緒で来てくれてるんじゃないかって期待してしまっていたから。



「ガッカリなんざしてねぇよ」

「そうか?ホンマやったらええ事教えてやろう思ったんやけどなぁ、必要あらへんみたいや」

「あん?」

「いやいや何でもないで?だってガッカリしとらんのやろ?なら言う必要あらへん」



そして一々言い方がいやらしい。

教えるつもりなんかないくせにこっちの興味を上げて来る。


この人のニコニコしてる顔がイラっとするけど、突っかかってもしょうがないから辞めておく。


此処に居ない女の事を考えるより、今は目の前の試合だと切り替えて。
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