【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第39章 *何が足りない?【高尾和成】*
「なあちゃん……あんまり下ばっか向いててもしょうがないっしょ?」
「けど……」
「支えてやっからさ、いい加減オレを見ろって」
「高尾くんを…?」
「別にいいっしょ…?あんな奴ら居なくたってさ」
「……え…?」
驚いたような顔をするちゃん。
オレは喜んで欲しくて、取っておいたあいつの忌々しいメガネを彼女に差し出した。
レンズには血がこびり付いてる。
もう黒い。
「それ……真太郎の……」
「もうこいつは居ねぇじゃん。なのになんでまだ悲しんでんだよ」
「え……」
「オレが居れば十分っしょ?まだ足りねぇの?」
「どうしてそれを……持ってるの…?」
「オレが殺ったからに決まってんじゃん。なあ……後は何すればお前はオレを愛してくれんの?」
「え…?」
「何がいけねぇの?何でオレを見てくんねぇの?何で……」
怯え始めたちゃんは震えてる。
ジワジワ近寄るオレから逃げて後ずさって……ベッドに座り込んだ。
どうしてそんな顔をするのか分からない。
オレはただちゃんを愛してるだけなのに。