【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第37章 *オレと僕【赤司征十郎】2*
オレ司side
だが結局負けてしまった。
初めて味わう敗北の苦味に涙してWCを終えたオレは……
折角元に戻れたというのに……と合わせる顔がなかった。
「なんて言っていいか分からないんだけど……良い試合だったよ…!」
「そうか……来年はウチが勝つよ」
「うん…!だからその……私も精一杯協力するから…!だから……そんなに辛そうな顔しないで……」
はオレが試合に負けた事に対して沈んでいると思っているようだ。
確かに反省するべき点は多々あったが……今はそれじゃなくて、オレはに対して申し訳ないと思っている。
幾らでも出て来る事が出来たのに待たせてしまった事。
今までの〝僕〟がにして来た事。
無様な姿を見せてしまった事。
を責めてしまった事。
謝っても謝りきれないくらいに膨らんでしまっていた。
「すまない……オレは……」
「征……くん、でしょ…?」
「……ああ、そうだよ」
「っ……征くんっ!」
「…?」
「会いたかったっ…!」