【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第37章 *オレと僕【赤司征十郎】2*
だがこんな少しの乱れなど、僕には関係のない事だった。
いつも通り勝って優勝するのみ。
あれからも普通になって応援してくれている。
「征十郎いよいよだね。誠凛……黒子くんとやるの」
「ああ。だが僕の勝利は揺るがないよ」
「こんな事言っても征十郎にとっては必要ないと思うけど……」
「なんだい?」
「頑張ってね…!」
「ああ、ありがとう」
幾ら僕の負けがありえないからといって、からの応援があるとそれは力に変わる。
今回もそうだった。
僕は当然負ける気などなかった。
なのに……
(限界だな……)
(ふざけるな!僕が負けるなどありえない!)
(諦めろ……お前じゃもう勝てない)
ゾーンに入っていた僕が抜かれてしまった。
そのせいで取り乱し、中で眠っていた筈のオレが僕に話しかけて来る。
お陰で自分を見失った僕は黛に責められ……
とうとう目覚めてしまった。
……オレが。