【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第24章 *キミで良かった【降旗光樹】*
「そうなんだ……」
「ごめんな、なんか話聞いてもらっちゃって」
たまたま通りかかったらしいんだ。
たまたまでも泣いてるとこ見られたのはかっこ悪りぃよな……。
でもは最後まで話聞いてくれたし、オレの事をかっこ悪いなんて言わなかった。
てか寧ろ嬉しい事言ってくれたんだ。
「んと……上手く言えないんだけどね…?」
「何…?」
「私は降旗くんの味方だよ。それに誰かを一途に想えるって凄い事だし、かっこいいと私は思う」
傷心してる心に染みる言葉だった。
そこでオレ……気付いたんだ、本当の気持ちに。
今さっきフられたばかりなのにな。
けど恋に変わったのはたった今だと思う。
それまでは確かにさっきのこの子の事好きだったし。
直ぐに気持ちが移ってしまったのは……きっと今までのやり取りのせいだ。
学校の図書室で過ごしたあの時間のせい。
あの約束に縛られてたんだ。
オレは全然かっこ良くない。一途に想えてない。
なのには……オレの隣で笑ってくれる優しい子だ……。