【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第24章 *キミで良かった【降旗光樹】*
そんな毎日を送って夏休みが来て……その終わり頃、オレは例の子と会う約束をした。
“何かで1番になったら付き合ってあげる”
そう言ってくれた……オレの好きな子と。
「話って何?」
「ごめんね、凄く言いにくいんだけど……」
「うん…?」
「あの話、なかった事にしてほしいの」
「えっ…?」
【話があるから】
ってメールを貰ったから来てみれば……
何だよそれ……。
付き合ってくれるんじゃないのかよ……。
「……そ、っか……」
「ごめんね降旗君……」
「い、いいって…!1番になれなかったって思えば……」
出来るだけ明るく振舞おうとした。
したけど……やっぱダメだ。
別れてからその場にしゃがみ込んで泣いたよ、オレ……。
バスケの合宿も……どんなに辛い練習も……これがあったから頑張れてたようなものだし、失ってしまったらこの先どうしていけばいいか真っ暗になった。
けど……
「降旗くん…?」
「え…?」
が……手を差し伸べてくれたんだ。