【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第14章 *ご褒美【今吉翔一】*
「すまん……負けてしもた……」
「でも翔一は頑張ってたよ…!」
「せやけど結果がこれや。あんな約束までして……かっこ悪いにも程があるで……」
せや。
負けたっちゅー事は優勝出来んくなったんと同時に、ともヤれへんようになったっちゅー事や。
あんだけ息巻いてコートに立ったっちゅーのに……これじゃ情けないし、もはや恥ずかしいわ。
「せやからあの約束、無かった事にしてくれへんか…?」
「……嫌」
「嫌て……負けてしもたんやからしゃーないやん」
「私ずっと見てました…!翔一は凄く頑張ってたじゃない!」
「けど結果出せへんと意味ないわ……」
「っ……シよ、翔一」
「え…?」
「確かに試合には負けちゃったけど翔一は必死に戦った。約束なんていらないよ…?私からのご褒美で……受け取って…?」
約束は約束やのに……こいつはいらんと言いよった。
ご褒美っちゅー言葉に変えて、ワシに手を差し伸べてくれとる。
優しい子や。悔し涙堪えてワシの為に誘ってくれとるんやから……。
「何でまで泣きそうになっとるんや」
「そりゃ試合の事悔しいですし……翔一が辛そうだから私まで辛くて……」
「すまんな、自分にまでそないな思いさせてしもて……」
「いえ……」
「けど……おおきにな、……」