【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第14章 *ご褒美【今吉翔一】*
で、ワシら3年はここで引退や。
それを会場の控え室で報告する前に……ワシ泣いたわ。
ワシだけやない、諏佐やて泣いとったで。
に気を使わせたくないんやけど……目がなぁ。ちょい腫れとる。
まあバレたんやろなぁ……。会場から家に帰るまで、はずっと黙ったまんまワシの手を握っとった……。
「もう家着いたんか……」
「あの…!」
「ん…?どないしたん」
「あの……上がっていきませんか…?」
今のワシを放っておけへん……っちゅー顔しとったから、断って悲しい思いもさせたくあらへんかったし、とりあえずお邪魔する事にしたわ。
なりの気遣いなんやろな……。
「今お茶を、」
「いらんいらん。ここにおってや……」
ワシも暗いオーラ出さへんように気を付けとったんやけど、どうも上手くいかへん。
多分笑顔も引きつっとる。
そんなワシを見ては何も言わずに側まで来て……隣に寄り添ってくれたわ。
ピッタリ腕にくっ付いてな……。