第2章 あなたのことでいっぱいだから
Satoshi-side
それから
ずっと心臓はバクバクで
あの子ばっかり目で追っちゃって、
やべーって。
おいら、恋しちゃったんかなーって。
なんか、くすぐったい気持ちになった。
初めてだった。こんなの。
「第48回二ノ宮市立高等学校新入生」
新入生全員が名前を呼ばれて返事をする。
退屈だと思っていたこの時間が
あの子のこと知れると思うと
なんかありがたく思えた。
なんてゆー名前なんかな?
どんな声してんだろ。
ってゆーか何組?
偶数なら縦割り一緒か。
って、
自分がこんな女子みたいなこと考えるって
おもってもみなかったな(笑)