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私の恋色 -BLUE-

第3章 元彼を諦めるには



結局その日、幹也とはそれ以上何も起きず、そのまま家まで送ってもらって帰った。


幹也大丈夫かなー。

幹也が欲情しないなんて何かあったんじゃないかなー。


家に帰ってからそればかり気になっていた。


「……っと、明日の数学、小テストだった。」


私はベッドに転がりかけて思い出し、リュックから数学の教科書とノートを取り出した。


「よし、やりますか!」


私は気合いを入れて数学と戦い始めた。








かなり解きこんで明日の小テストに自信が付いた頃、時計を見ると6時半になっていた。


「あー晩ご飯…。」


いつも親がいないので自分の分だけ作るのだけど…。


「さっきバニラミルクティー飲んだしなぁ…。」


でもちょっと休みたい。数学疲れた。


「お風呂入ろっかな。」


私はお風呂に入ることにした。








「ふぅ…。」


シャワーを浴びながら今日のことを振り返る。

校門で待っていたとき、真也さんに会うとは思わなかったな…。

赭莉、真也さんのことこのまま諦めるのかな…。

私は色々考えるけど、やっぱり最終的に透のことを考えてしまう。


「…私、透のこと諦めれるのかな。」


口に出すとより一層不安が増す。

透があそこまでなぜ言い寄ってくるのかは、なんとなくわかってるつもり。

自分では言いたくないけれど、容姿目当てだと思う。
体目的も多少はあるだろうけど…。


それに彼女がいるってだけで、自分が遊ぶ女の子が面倒になったり飽きたりしたときに『彼女いるから』と
払うための道具にもなる。

実際、そうやって中途半端に遊ばれて傷付いた子は何人もいる。

だから、透が私のことを好きじゃないのは解っている。

解っているけど、それでも透の側にいたい。

私はシャワーを止めた。


「…もう寝よ。」


寝るにはまだまだ早すぎる時間だけど、私はもう寝ることにした。

余計なこと、考えたくなかったから。

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