• テキストサイズ

私の恋色 -BLUE-

第2章 2人の最悪な男


「赭莉ちゃん照れてる~可愛い~。」

「もう…蒼子ちゃんに好きな人ができたら絶対おんなじことしてやる…。」


そう言って赭莉ちゃんは顔をぺちぺち叩いて冷やそうとする。可愛いなぁ。


「で?いつから好きなの?」

「……琴高合格してから。」

「へぇー!」

「たまたま遊びにきてて…そのとき久しぶりに話して、段々仲良くなって…。
 でも、真也さんって1つ年上だし、モテるし、失恋する前に諦めようって、今努力してる。」


そう言って赭莉ちゃんは切なそうに笑った。


「えっ…そっちの努力してるの?
 赭莉ちゃん可愛いし、頑張ってアタックしなよ!」

「無理だよ~…だって真也さん、彼女絶対に作らないんだもん。」

「?なんで?」

「…元カノを諦めきれないんだって。」

「え。」

「え?」

「あんなにすれ違う女の子口説いてるのに?」

「あぁやって気を紛らわせて諦めようとしてるんだって。」

「へぇ…。」

「…でも、私、そりゃあ付き合えたらな、って考えることもあるよ。
 でも、失恋するのが怖いの。
 頑張って良い雰囲気になっても、元カノさんがヨリ戻そうとして帰ってきたら、絶対そっちにいっちゃう。

 そんな辛いの、嫌なの…。」


「赭莉ちゃん…。」


赭莉ちゃんは恥ずかしそうに笑った。


「ま、早いとこ好きな人つくっちゃえば良い話だけどね!」


そう言って彼女は、再びサンドウィッチを食べ始めた。


明らかに空元気なのが伝わってきて、苦しかった。

/ 51ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp