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私の恋色 -BLUE-

第2章 2人の最悪な男



「水飲めよ。」


そう言ってスマホをいじりながらこちらを見ずに言った。


「あの…色々と、ありがとう。」


そう言うと、彼は私の目を見た。


「お前、なんて名前?」

「橋本蒼子…です。」

「お前さぁ、彼氏いる?」

「?いないけど…。」

「お前って媚薬なくても感度イい人?」

「…っ、わかんない。」


いきなり予想外の質問をされて、一瞬言葉に詰まった。


「スマホ。」

「えっ。」

「早く。」


私はなぜか言われるままにスマホを開いて差し出した。

彼は手早く操作したあと、私にスマホを返した。

多分、連絡先を交換した。


「まー処女じゃなかったし、結構派手にヤってきたんじゃない?元彼クン。」

「っ…!?」

「お前、太ももにキスマーク付けられてたぞ。」

「嘘っ!?」


全然気付かなかった。


「じゃあ帰るぞ。送る。」


なんだかこの人、コンビニで女性モノの下着買ってくれたり、送ってくれたり、イケメンすぎじゃない?


私はミネラルウォーターを一口飲んで、彼のあとについていった。








「ここまでで良い?」


彼は私の家のある団地の坂の下でそう言った。
ここまでくれば流石に人もいるし、さっきみたいな集団には狙われない。


「うん。本当にありがとう。」


すると彼はスマホを取り出して、私に画像を見せた。




…一瞬でもコイツをイケメンと思った浅はかな自分を恨んだ。


そこには私が泣きながら官能的な表情になった画像が表示されていた。制服もはだけている。

そう言えば写真撮られてたっけ…。


「誰かさんはヨガってイきまくったけど、俺何にも発
散できてないんだよね。」

「そ、れは薬のせいで…!」

「でも俺に確かに助けてって言ったよな?
 俺悪いやつらからも助けたし、薬切れるまで色々してあげたよな?」


何も言い返せなくて俯いてしまう。仰る通りです。


「また連絡する。」


そう言って彼は元来た方向に帰っていった。

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