第2章 2人の最悪な男
また更に数分後、私はじっとしているのに息が上がり、そわそわして落ち着かなくて、体を何回もくねらせたりした。
「んっ…。」
そのうち声も漏れ初めて、なんとも言えない気持ちになる。
そしてこの感じになって私は、元彼を思い出した。
正確には、元彼に抱いてほしくなった。
「効果でてきたな…。」
金髪の男の子が歩み寄り、私の顎に触れた。
「あぁっ…!」
自分でも驚くほど官能的な声が漏れる。
「良い声でるじゃん。」
そう言いながら茶髪の男の子も学ランを脱ぎながら近付いてきた。
「じゃ、脱がすぞ?」
そう言って私の目を見る。
私はなんとか理性を保ち、首を横に振った。
「へぇ…大した精神力だな。ま、関係ないけど。」
そう言って彼は私の手首の鎖を解いた。
「おい良いのかよ。」
「どうせ薬のせいでまともに立てねーよ。」
そして彼は私を押し倒し、ブレザーを脱がした。
「いやだ…っ、やめ、てっ…っ。」
「そんな顔で言われてもなぁ?」
そう言ってブラウスを脱がしかけたときだった。
「おい。」
廃屋の入口から低い声がした。
「…?誰?」
茶髪の男が歩み寄ると、彼の体を思いっきり蹴飛ばした。
「!?」
金髪の男に明らかに焦りが見えた。
「お前、誰だ。」
「先輩、俺のこと知らないんですか?」
そう言いながら、彼は赤茶色の髪の毛をいじった。
「…お前、森崎幹也(モリサキミキヤ)か。」